alt属性(代替テキスト)は、画像が表示できないときや、視覚に障害のある方がスクリーンリーダーでページを読むときに、画像の代わりに提示されるテキストです。「SEOのためにキーワードを入れる場所」という理解で運用されがちですが、それは本来の目的からずれた理解です。
本記事では、alt属性の正しい書き方を、アクセシビリティ・SEO・AIによる画像理解という3つの視点から解説します。
- altの第一目的はアクセシビリティ。「画像が見えない人への説明」が原則
- SEOでは画像検索と文脈理解に寄与。キーワード詰め込みは逆効果
- 書き方の基準は「電話口でこの画像を説明するなら何と言うか」
alt属性の第一目的はアクセシビリティ
スクリーンリーダーは、ページを音声で読み上げる際、画像の箇所でalt属性のテキストを読みます。altがなければ、そこに何があるのか利用者には伝わりません。企業サイトのアクセシビリティ対応は、Webアクセシビリティの規格(JIS X 8341-3など)への注目とともに重要性が増しており、altはその最も基本的な項目です。
まずこの原点を押さえると、書き方の判断に迷わなくなります。altは検索エンジンのためのメタデータである前に、画像が見えない読者への説明文なのです。
SEOにおけるaltの役割

検索エンジンにとって、altは画像の内容を理解する主要な手がかりです。効果は2つあります。
- 画像検索からの流入: 適切なaltが付いた画像は、Googleの画像検索で発見されやすくなります。商品・施工例・レシピなど、画像で探されるジャンルでは無視できない流入経路です
- ページ文脈の補強: 画像の内容がページのテーマと整合していることが伝わり、ページ全体の理解を助けます
Googleは画像SEOのベストプラクティスで、説明的なaltテキストの設定を推奨すると同時に、キーワードの詰め込みはスパム的な体験につながると明確に注意しています。
AIが画像を理解する時代のalt
近年のAIは画像そのものを解析できるようになりましたが、それでもaltの価値は下がっていません。理由は次のとおりです。
- AIが画像を解析できても、「そのページの文脈で画像が何を意味するか」はテキストの方が確実に伝わります
- AIチャットがページを引用・要約する際、altを含むテキスト情報が処理の中心です
- 画像解析にはコストがかかるため、多くのクローラーは今もテキスト情報を優先します
つまり、AI時代のaltは「機械がページを誤解なく理解するための注釈」としての役割が むしろ強まっています。
良いaltの書き方: 具体例で見る
判断基準はシンプルです。電話口でこの画像を相手に説明するなら何と言うか。それをそのまま書きます。
- 悪い例1(空): alt=”” ※意味のある画像なのに空
- 悪い例2(キーワード羅列): alt=”外壁塗装 費用 相場 安い 東京 業者 おすすめ”
- 悪い例3(冗長): alt=”画像1″、alt=”写真”
- 良い例: alt=”築15年の戸建て住宅の外壁を高圧洗浄する作業員”
ポイントは次の3つです。
- 具体的に、簡潔に: 誰が・何を・どうしている、を一文で。長くても数十字程度に収めます
- 文脈に合わせる: 同じ写真でも、施工事例の記事なら作業内容を、会社紹介なら「当社スタッフ」を主語にするなど、ページの文脈で説明します
- キーワードは自然に入る範囲で: 説明として自然に含まれるなら入れる。不自然に足さない
装飾画像は空altでよい
すべての画像に説明が必要なわけではありません。区切り線や背景模様など、情報を持たない装飾画像は、alt=””(空)にするのが正解です。空altはスクリーンリーダーに「読み飛ばしてよい」と伝える明示的な指定であり、alt属性自体を書かないのとは意味が異なります。
運用ルール化のすすめ

altの品質は、属人的な意識ではなくルールで担保します。WordPressならメディアライブラリで画像ごとに代替テキストを設定でき、一度設定すれば使い回されます。運用ルールの例は次のとおりです。
- 画像アップロード時に代替テキストを必ず入力する(空欄アップロード禁止)
- 記事公開前チェックリストに「altの確認」を入れる
- 既存ページは、流入の多い記事から順にaltを点検・追記する
まとめ: 「見えない人への説明」がすべての基準
alt属性は、アクセシビリティの基本であり、画像検索の入口であり、AIがページを理解する注釈でもあります。書き方の原則はただ1つ、画像が見えない相手に伝わる具体的で簡潔な説明を書くこと。キーワードのための場所ではなく、読者のための説明文として運用しましょう。
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