毎月のSEOレポートを、サーチコンソールの画面を見ながら手作業でExcelに転記していないでしょうか。表示回数やクリック数をコピーし、グラフを作り直す作業は、記事数が増えるほど負担になります。Looker Studioを使えば、サーチコンソールやGA4のデータを自動で集計し、更新のたびに作り直す必要のないレポートを作成できます。
なお、このツールは2022年に「Googleデータポータル」から「Looker Studio」へ改称されましたが、2026年4月には英語名が「Data Studio」に再改名されています。日本語版の表記は商標上の事情から従来どおり「データポータル」のままです。本記事では検索されることの多い「Looker Studio」の表記で統一して解説します。
- Looker Studioとサーチコンソールを連携すると、標準画面では確認できない1,000行を超える検索クエリまで分析できる
- 連携は「データソース作成」「コネクタ選択」「プロパティ選択」「レポートへの追加」の4ステップで、無料で完了する
- 指標を羅列するだけでなく、表示回数とクリック数を組み合わせて「改善余地のあるクエリ」を見つける構成にすることが重要
Looker StudioでSEOレポートを自動化する3つのメリット

サーチコンソールの標準画面は直近の状況を確認するには便利ですが、月次報告用の資料としてはグラフの体裁を整えたり、複数期間を比較したりする機能が十分ではありません。Looker Studioと連携すると、次の3点が改善されます。
- 1,000行の壁を超えて全クエリを確認できる:サーチコンソールの検索パフォーマンスレポートで画面表示・エクスポートできるのは上位1,000行までですが、Looker Studioでは表(テーブル)に流し込むことでそれ以上のクエリを扱えます
- レポートが自動更新される:一度データソースを作成すれば、次回開いたときには最新のデータに更新された状態で表示されるため、毎月ゼロから作り直す必要がありません
- URL1つで共有できる:閲覧権限を付与したURLを送るだけで、上長やクライアントに最新のレポートを見てもらえます
Looker Studioとサーチコンソールを連携する4ステップ
連携作業は、サーチコンソールの確認済み所有者権限を持つGoogleアカウントがあれば、無料で完了します。基本的な流れは次のとおりです。
- データソースを作成する:Looker Studioのトップ画面で「作成」から「データソース」を選択します
- Search Consoleコネクタを選ぶ:用意されているコネクタ一覧から「Search Console」を選択します
- プロパティと表の種類を選択する:分析したいサイトのプロパティを選び、「サイトインプレッション」「URLインプレッション」のどちらを扱うかを選びます。ページ単位・クエリ単位で見たい場合はURLインプレッションを選ぶのが基本です
- レポートにデータを追加する:接続を確定すると、新規レポートの編集画面が開くので、そのままグラフや表を配置していきます
「サイトのインプレッション」と「URLのインプレッション」は混同しやすい設定です。前者はサイト全体の集計に強く、後者はページ単位でクエリを深掘りしたいときに向いています。目的に応じて使い分けることで、後から表の作り直しをせずに済みます。
SEOレポートに入れるべき指標とページ構成

指標を思いつくままに並べただけでは、レポートを見た人が次のアクションを判断できません。サーチコンソール由来のデータであれば、次の指標を軸に構成すると実務で使いやすくなります。
- 表示回数:検索結果にどれだけ露出しているかを示す基礎指標です
- クリック数・CTR:表示回数に対してどれだけクリックされているかを見ます。表示回数が多くCTRが低いクエリは、タイトルやディスクリプションの改善余地があるサインです
- 掲載順位:クエリごとの平均順位です。順位は上がっているのにクリック数が伸びない場合は、検索結果の見え方(タイトル表示など)を確認します
ページ構成は、まず「主要指標のサマリー(スコアカード)」を1画面目に置き、2画面目以降で「期間推移のグラフ」「クエリ×ページの表」と詳細に落とし込んでいく順番にすると、報告を受ける側が全体像から詳細へ自然に読み進められます。
表示回数は前月より増えているのにクリック数がほとんど変わらないクエリがあれば、それは検索結果に表示される回数は増えたものの、タイトルやディスクリプションがクリックを後押しできていないサインです。Looker Studioの表でクエリごとの表示回数とCTRを並べておくと、こうした「伸びしろのあるクエリ」を毎月の確認だけで見つけられるようになります。
逆に、掲載順位が高いのにクリック数が少ないクエリは、検索意図とページの内容がずれている可能性があります。表の並び替え機能を使って「表示回数が多い順」「CTRが低い順」に並べ替えられるようにしておくと、レポートを見ながらその場で改善候補を洗い出せます。
GA4と組み合わせて成果につながる分析にする
サーチコンソール単体では、検索結果でどれだけ見られてクリックされたかまでしか分かりません。GA4を組み合わせることで、その後サイト内でどう行動し、問い合わせや資料請求といった成果につながったかまで一気通貫で追えるようになります。Looker Studioでは、サーチコンソールとGA4それぞれのデータソースを1つのレポート内に配置し、ランディングページ(URL)を軸にして両方の表を並べる構成がよく使われます。
両方を連携する前提として、GA4とサーチコンソール自体を先に連携しておくと、GA4側のレポートでも検索クエリを確認できるようになり、Looker Studio上での分析もスムーズになります。連携手順は別記事で解説していますので、あわせて確認してください。
Looker Studio上で2つのデータソースを扱う場合、「データの結合(ブレンド)」という機能を使い、URL(ランディングページ)を共通のキーにしてサーチコンソールの表とGA4の表をつなぎます。これにより、1つの表の中で「どのクエリで流入し、そのページでどれだけ成果(コンバージョン)につながったか」まで確認できるようになります。最初から複雑な結合を組もうとせず、まずはページ単位の表示回数とセッション数を並べるだけの単純な構成から始め、必要な指標を少しずつ足していくと運用しやすくなります。
作成したレポートを共有・自動配信する方法

レポートが完成したら、次の3つの方法で関係者に届けられます。
- 特定のユーザー・グループに共有する:右上の共有ボタンからメールアドレスを指定し、閲覧・編集の権限を設定します
- PDFでダウンロードする:会議資料としてそのまま配布したい場合に使います
- メールで定期自動配信する:スケジュール配信を設定すれば、毎月決まった日にレポートのPDFを関係者へ自動で送信できます
社内向けには「毎月1日に自動配信」、クライアント向けには「共有URLを都度案内」というように、相手に応じて配信方法を使い分けると運用の手間を抑えられます。
まとめ
Looker StudioとサーチコンソールやGA4を連携させれば、手作業での転記やグラフ作成から解放され、常に最新のデータを反映したSEOレポートを関係者に共有できるようになります。まずは無料の4ステップでサーチコンソールと連携し、表示回数・CTR・掲載順位といった基本指標から可視化を始めてみてください。慣れてきたらGA4との組み合わせや自動配信の設定を加えていくことで、報告のための作業時間を分析や施策検討に振り向けられます。
オモイカネでは、Looker Studioを使ったSEOレポートの設計から、レポートをもとにした改善施策の実行まで、AI活用支援・マーケティング支援の一環としてサポートしています。自社に合ったレポート運用の型を作りたいという方は、お気軽にご相談ください。

